「褥瘡」「腋窩」「膝窩」これ読めますか??

介護の仕事を始めて最初に調べた漢字

褥瘡 じょくそう :床ずれ」

腋窩 えきか :脇の下」

膝窩 しっか :膝の裏」

当時、全くの未経験者だった私が最初につまづいたのがこれ。

漢字の読み方や意味が分からないっっっ!!

まぁ漢字だけでなく大抵の専門用語はさっぱりで、特に看護師さんが書いた申し送りなんてもはや日本語の方が少ないんじゃないかと感じていました。

 

周りの職員さんも利用者さんについたりで新人を構ってる余裕はなく、さすがに1〜10まで人に聞けないのでメモ帳にとっては家に返って調べてました。。。(当然といば当然のことですが)

知らない事が多すぎて「しんどいな」と感じたことは数え切れないほどありますが、人に恵まれてか、何とかここまで続けることができています。

 

介護の仕事をしていてふと思うのですが、未経験の方でも選択しやすい仕事な反面、なかなかそういう方が長続きしないのはなぜでしょうか。私が現在の職場に入ってから10代〜20代の若手職員も入ってきましたが、次々と道半ばに辞めていってしまいました。(決して指導体制が悪かったとは思えないのですが)

 

「給料が安いわりに仕事内容がきつい!」

→否定しません、そのとおりだと思います。周りの職員さんは昔に比べたら…と言いますが。国が処遇改善加算というものを用意して介護職員等の給与UPを図っていますが、仕事内容や職種の必要性、深刻な人手不足を考えるなら十分とはほど遠い。加えて言うなら、その加算の財源は一定割合で利用者負担と来るものですから、少ない年金や貯金を切り崩して来ていただく方を見ると手放しに喜べない自分もいます…

→私は本当に介護職員なのかと疑問に思ってしまうほど色んな業務を兼務されている方も中にはいます。大規模の施設なんかではまさにお風呂場は戦場なのかといわんばかりで、休憩時間にはぐったりとした顔の職員さんも多いですね。

 

「利用者や家族に対して圧倒的に立場が弱い。」

→慣れてしまうとあまり感じないかもしれませんが、それはただ麻痺しているだけです。介護職員も人間ですから、いくら認知症だからと言われても暴言や暴力には傷つきますし、いわれのないことで責められると腹も立ちます。セクハラやパワハラなんてしょっちゅうですよ。しかし言えない。

 

挙げだすともうきりがないくらいでてきそうですね!

私個人として思うのは、介護職員に要求される内容が入職する前に想像していたものと大きく異なっているからではないかと。私自身もそうでしたので。

介護職といっても、ただ送迎したりご飯を食べさせたりオムツを交換したりお風呂に入れたりといったものだけはもちろんありませんでした。そう。利用者1人1人に違った病気や障害があったり、好みがあったり、ご家庭事情があったりするので個別での対応など把握しなければならないことが多すぎる。あと、書類なんて何枚作るんだ。8時間勤務の中でどこにそんな時間があるんだ。。。と。

 

 

 

それでも現場で介護をされる職員は完璧ではないかもしれませんが懸命に覚える努力をされ、ニーズに沿う介護を提供しようとし、またエンターテイナーとしての役割も果たそうとされています。少しばかりかじった程度の人間ですが、そんな方々をかっこいいと思いますし、心から尊敬しています。だからこそ、そんな人たちが心をすり減らして、身を削って、目の光を失っていくのは見たくないものです。

 

私も25歳そこそこの人間ですが、結局のところ、介護という仕事が現状若い人たちにとってそこまで魅力を感じない職種となってしまっているのかもしれません。「働き方改革」なんて言葉が聞かれて久しい気がしますが、給与面はもちろん含んで、若手が働きやすい職種・続けて頑張れる職種にどんどん変わっていってほしいものですね。